幕末長州の英傑

まったく占いと関係ない話題です。
しかも、書き溜めていたものなので、呆れるほど 無駄に長いです。

これまで渦巻いていた、私個人の歴史観(幕末限定)を整理したくなりました。
私の中で、幕末に対する解釈を旋回させるというのは、人生に於いてあり得ないと思っていたことです。それがこの数年の中で起き始めました(ようやく)。
「今時まだ幕末か(笑)」・・・と苦笑してもらえれば嬉しいです。

仙台地方を始め、東北南部に育った昭和生まれの人間は、多かれ少なかれ『幕末会津の歴史』に幼少期から触れさせられる運命にあると言っても過言ではないかも知れません。
少なくとも、バリバリの昭和40年代生まれの私などは、物心ついた時分から、幕末の戊辰戦争(特に会津戦争)の歴史の洗礼を受けて育ったという実感があります。
当然、佐幕派側の視点で教育を受けるようなものですから、当時京都守護職にあった会津藩の辿る悲運に対して非常に同情的で、かつ感傷的な道徳教育を受けたと言ってもオーバーではありません。
そして潜在的に植えつけられるのが、長州藩への怨恨の念のようなものなのです。
但し、あまりに強い会津的観点で幕末を見る反面、幕末の動乱をワイドで見た時にクッキリとした疑問も同時に感じるわけです。

京都から追われ、逆賊とまでされた長州が、あの時代凄まじい勢いで倒幕~維新へのうねりを生みだしたエネルギーの根源にあるもの。
それを知るのは、私にとってパンドラの箱を開けるような覚悟が要りました(本気で)。
幕末から維新のエネルギーの中枢は、会津ではなく長州の歴史に凝縮されている・・と頭では解ってはいても、「知りたくもない」というヤケに感情的な意地があったのです。
幕末の諸藩の動きや諸々の英傑の動向を「頭では理解していても、心では理解したくない」という屈折した歴史観。ゆえに「維新のエネルギーの中枢」まで詳しく知ろうともしませんでした。後の明治政府の内情からしても、長州を維新の勝者と認めたくなかったのかも知れません。
とにかく(会津を苦しめた)長州が嫌いだった。その一言に尽きるわけです。
でも、実際のところは「知る」ことによって、幕末への視点がシフトすることを妙に恐れていたのかも知れません。それは、今思えば郷土から受ける歴史的な洗礼による屈折と狂信の為せるワザだったのかも知れません・・・(私の場合は明らかに極端)。
結局のところ、敗者の美学のようなものに感傷的に浸っていたわけです。愚かですね。

その歴史のパンドラを開けて、驚愕するのも当たり前です。
長州を認めたくないと思いつつ(嫌いな長州のままであって欲しいと願いつつ)、その核心を紐解いてまず鮮明になるのは、維新という猛烈なエネルギーに火を点けた張本人は、会津戦争に直接的には関わらない人間だったこと。
そして恐ろしいことに、その人物が居なければ、もしかしたら維新は成立しなかったのではないか、或いは日本が後に諸外国の植民地化していた可能性もあり得るのではないかという、逆の恐怖が湧いてくるほど。そう感じさせる長州の中核にいた男たち。
つまりは、吉田松陰を師に持った高杉晋作です。
幕末好きなら誰でも知っているこの人の「本当の扉」を開くことを、会津傾倒型の私がどれだけ躊躇っていたことか・・・。今思えば愚かとしか言えません。

私の癖で、歴史を知ろうとする際、書籍(歴史小説等)よりも先に、資料に基づく史実(詳しい年譜、書簡や詩歌、関係者の回想録などの研究資料)、つまり限りなくノンフィクション(事実・真実)を調べたがるクセがあります(当然と言えば当然)。にも関わらず会津には同情的だったのは幼少教育のせいでしょうか・・・。

そして自分でも驚いたことに、これまで如何なる歴史上の人物も「タロットで見よう」などと思ったこともない私が、高杉晋作という人物の その魂が何を見ていたか知りたくなり、ある時 おもむろにタロットに映したのです・・・。
短い年月の中で、恐ろしいほどタイムリーに歴史の表舞台に現われては、神憑りな勢いと人間離れした才覚で時代を動かし 去っていった寵児。
でも、高杉の遺した数々の詩歌は、無常を感じさせる抒情があります。
その人間性が妙に気になっていたわけです。

私の回したタロットに映った高杉晋作という人間離れした英傑は、意外なほど深い思慮と葛藤に満ちた魂を感じさせました。ただ、とにかく非常に印象的だったのは、カードをシャッフルし始めた時にはっきりと感じた、哀しいほど清廉に煌めく鱗のような美しい光でした。この世のものと思えないソレを感じた時は、さすがに鳥肌が立ちました。

タロットというのは不思議なもので、その人の魂を見ようと回した瞬間、その魂の片鱗が舞い降りるかのように、様々な表情がフラッシュのように脳裏に映ります。
※実を言うと、私にとってタロットは時に単なる占い道具を越えて、殆ど神事にも似た感覚で、魂を映す鏡のように儀式的に用いることがあります。
高杉晋作の「それ(魂)」は、これまでに一度も感じたことのないエネルギーで、この世のものと思えないほど高潔で美しく、清廉な輝きを帯びていました。
※この時の感覚は独特で、説明すれば神秘極まりないのですが、とにかく タロットを通して、あまりのショックに呆然としました。

以下は ホロスコープスプレッドに展開された内容です。
1室 ワンド10R、2室 カップ6R、3室 コイン6R、4室 力R、5室 剣6R、6室 ワンドクイーンR
7室 カップ10、8室 月R、9室 コイン4、10室 魔術師、11室 コイン10、12室 ワンド8R
キーカード カップキングR

並んだカードから感じたのは、国を護る一心から『日本という国を(護るため)世界の舞台にデビューさせる』という強固な意志。極めて強い防衛心と危機感。
その為に無我で奔走した生き様と、若くして人生の無常を嫌というほど悟っていた繊細な心。
自分の命をどう捉えてよいのか(特に家族・家庭、藩命という価値観に於いて)という葛藤。
または、「誰も(国を)救おうとしない(救えない)のなら、自分がやるしかない・・・」という想い。
極めて純粋でありながら、複雑で屈折した心情を抱いていた人に思えます。

奇兵隊や藩内クーデターを決起して恍惚としていた感は全くなく、むしろそれ以外に選択がない事での葛藤や憤り(様々な代償への呵責)が、常に心にはあったように感じます。その葛藤をねじ伏せようと走り続けていた様子や、心の奥にあるアイロニーたっぷりの道化心。
一方では伝えられている以上に生真面目(忠実・忠誠)、その一方では洒脱(酔狂)。
それでいて『敵にも味方にも平等な 究極の合理主義者』だったのではないでしょうか。

『神武起こってより二千年 億万の心魂散じて煙となる
 愚者英雄ともに白骨
 まこと この浮世は あたい三銭』

自分は全く酔っていないのに、酔った振りして周囲を酔わせるような気質。
そして、そんな人間を皮肉っているような醒めた思考。
更には、時代との間に起きる軋轢は承知の上で自ら身を投じ、不名誉も名誉も越えたところで、孤独に闘い続けていたように思います。
とにかく印象深いのは、私利私欲・権力欲の類を全く感じさせない(というより自分に不適と悟っていたような)性格を感じる点です。身内(長州)も外界も含め、極めて怜悧に時世を見抜いていた気がします。
何故なら、人間洞察が超人的に卓越している印象を受けるからです。
所詮は、藩も人間、国も人間、世界も人間・・と見ていたような気もします。

高杉晋作 辞世の句
 『おもしろき こともなき世を おもしろく』

これはよく、死の直前に詠まれたと解説されたものを見かけますが、おそらく自身のサガとその宿命を悟っていた彼の心には、自分を見つめるもう一人の自分がいるような意識(覚醒感)を包み込むべく 浮世の目的を常に欲していた辺りからも、もっと早くに作っていたのではないかという気がします・・・。
『~まこと この浮世は あたい三銭』。ゆえに『おもしろき こともなき世を おもしろく』・・と、維新の原動に自らをバネのように敷いていたような気がします。
諸々の書簡を読むと、高杉晋作という人物は、維新に闘う詩人だったという印象を受けます。
そして知れば知るほど疑問なのが、高杉晋作ほどの人物への歴史的評価が、その功績に比べて少し目立たない気がするのを残念に思うのは私だけでしょうか・・・。

≪追記≫
蛇足ですが、私がリーディング中の脳裏にずーっと浮かんでいた光景は、南から北(或いは西から東)に向かって狭い海峡を見下ろすような風景でした。
それは下関海峡を見下ろす馬関の地でした。
高杉の魂は、海軍総督として指揮を取っていた馬関で己の天命を悟り、火の点いたうねりが日本の維新へ向けて進むのを、馬関から見送る覚悟だったのでしょうか・・・。
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4 Comments

principessa  

No title

いやあ。またレアさんとかぶった!
普段日本の歴史には興味の無い私が、今夜やっていたテレビ番組で偉人の子孫というやつをみていて、勝海舟の子孫とか、武田信玄の子孫とかを見ていて、「幕末かあ。日本の歴史も私はよく知らないなあ。本でも読み始めようかなあ」と思っていたところなんです!

そういえばダーリンは日本の歴史の登場人物ですごく好きな人間がいたなあと思ったら、勝海舟と、あと名前忘れたがとある武将だった。勝海舟の生まれ変わりじゃないかと思ったくらい、昔共感したらしく、さらに知りたいなと思っていたところだったので、HPみてマジンコ驚きました!

歴史をよく知らない私ですが、それでも幕末って何だか変化のある時で、エネルギーがすごい、楽しそうな時代だなあと思っていました。
レアさんが幕末時代に悶々としているのは知りませんでした(笑)

偉人の魂を感じられるレアさんがうらやましいです!
楽しそうー!

ちょっと日本の歴史に興味を持った自分が新鮮でーす!

2008/02/17 (Sun) 23:35 | EDIT | REPLY |   

峰レア  

No title

ジャストミートでコメントを拝見しました(笑)
今夜、そんな面白そうな番組やってたんですか!?見るんだった。
私なんぞは、「レッドカーペッド」に喰いついていましたよ・・(愚)

ダーリン氏、「侍」お好きそうですよね!

幕末~維新ほど、強烈なエネルギーは無かったでしょうね。
今回の魂降ろしは、言葉が見つからないほど超ディープでしたよ。
自分をシンクロさせるわけですが、冷静さと悶えるような両極の想いを受け取るのが辛かったです。志半ばで夭折した人物だったからかも知れませんね。

principessaさんは海外に強いですから羨ましいですよ。

2008/02/18 (Mon) 00:03 | EDIT | REPLY |   

ギ  

No title

同意です。

ワタシも会津藩の辿る悲運に対して非常に同情的で、かつ感傷的な男です。

そして高杉晋作や吉田松陰に惚れている反面もあります。

2008/02/19 (Tue) 12:09 | EDIT | REPLY |   

峰レア  

No title

ギ (ュウゾウ)様、
コメントいただき恐縮です。有難うございます。
今朝 mixiで 商標の記事を拝見した時は、もう冷汗でした。

>そして高杉晋作や吉田松陰に惚れている反面もあります。

私も、彼らを知れば知るほど、敵味方も超越したところに視点が移る思いでした。
何かを完全に飛び越えてしまった志と あの生き様には、
どうしようもなく 心が揺すぶられます。

2008/02/19 (Tue) 22:23 | EDIT | REPLY |   

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