スピリチュアル先住民

前回『リーディングは "Groove"』に続く話を少し・・・(長文!)
何はともあれ・・・、世の中は実にスピリチュアルやヒーリング流行りです。
それは良いとして、実のところは 地に足が着いていない(表面だけの)スピリチュアル活動やヒーリング活動ほど、危険なものはありません・・・
常々私が危惧していたのは、スピリチュアルな世界の「本来の姿」が正確に認識・継承されないまま、ビジネスとして乱用されることによる、世間からの誤解・・・です。
その世界に真摯に携わっている人々への間接的影響は、想像以上に深刻。
世間は、曖昧な世界のことは殆ど一緒くたに見なしますから。

私が危機感を感じて「スピリチュアル・タロット」という形容を止めたのは3~4年程前。
エンターテイメント性よりも精神性(霊性)の高いタロットという意味で形容した言葉が「Spiritual」でした。
それが、スピリチュアルが過剰なブームになる兆候を感じ、早々に変更したのです。
以前にも書きましたが、こんなことは塵ほどの抵抗に過ぎません。
私は、音楽に於いて根っからのソウル~ブルース愛好者ということでの「横文字好き」ですが、スピリチュアル愛好者の人々も横文字に弱いかも知れませんね。

私は常々、自分を「タロット占い師という職人」だと認識しています。
そういう意味では、今人気のヒーラーやスピリチュアリストとは明らかに異なります。
タロットの知識と読み取る(実践する)技術。西洋占星術の知識と応用力。それによるタロットと占星術の自然な融合(帰結)。
要するに、タロットという変幻自在なツールを通して運命を読みとる職人なんです。

私の場合、これらは人に習ったものではなく、若い頃からの地道な独学と、プロになってからの膨大な実践経験(概算10万人前後)によって、字の如く「体で身に付けた技能」です。
タロットを読む "Spirituality(霊性)"は、教わるものではなく備わっているもの。
更にヒーラーと異なる点は、タロット占い師には、タロットという物体とそれを用いるテクニック(技術・技巧)が明らかに内在するということです。

しかし、横文字が好きなわりには、私がリーディングの現場で多用する表現は極めて日本的(むしろ過度にジャパネスク)です。常連のゲスト様はご承知のように。
ヒーリング系御用達の「天使(エンジェル)」という概念も、根っから大和魂な私には悲しい哉!全く馴染みの薄い世界なのです(ミッションスクール出にも関わらず!)。
(「スピリッツ "Spirits"」もしくは「ソウル "SOUL!!"」なら、おまかせ下さい。)

しかし、私が如何にソウル好きな横文字愛好者だとしても、仕事の現場に於いては、欧米的なエッセンスは唯一タロットのみ。読み手としての魂は極めてネイティヴです。
(これは人種的なプライドという次元ではありません。)
例えるなら、タロットカードを操る先住民族のような人・・と言った感覚でしょうか。
ピュアに、原始的に、タロット一本というわけです。占星術の知識は内包していても。
そして、その先の『智慧の壷』を用いられるのも「先住民」の魂なのです。

とにもかくにも、日本で使われる『スピリチュアル』の真の意味は、
「至高の霊性で行われる精神活動」のこと・・・・。
神秘的な世界への憧れだけで携われば、曖昧性による誤解と矛盾が生じてしまいます。
もし仮に、今流行りのスピリチュアルやヒーリングの世界が、ある種の『求道』に通じるような入口だとしても、その先にある扉(智慧の壷)に手が届いていなければ、自身も求道者の一人に過ぎません。
その様な "求道者的心理"にあって スピリチュアル活動をビジネスにしている人々は、今の時代わりと多く見かけることがあるような気がします。

それというのも、それらに触れた後の事後処理的相談が、数年前から非常に多いのです。
いわゆる「曖昧な世界から何かを得ようと思いながらも、曖昧なままで混乱した」・・・というケース。これはスピリチュアル活動に触れる側の適性も大いに影響するのですが。
そこで求められるのが、前項で触れた『究極のバランスによる支軸』のような気がします。

本来、スピリチュアルな活動は、究極のバランス(調和)をもたらすべきもの。
にも関わらず、それによる混乱が生じるとすれば、理解不足(或いは誤用)によるスピリチュアルの乱立に起因しているような気がする今日この頃・・・
その存在価値を真に極められるようにするには、日々精進するのみというのが、「スピリチュアル」と呼ばれる世界なのかも知れません。

欧米的なディテールを用いようと、エスニックな雰囲気に身を包もうと、
裸一貫ならぬ“魂一貫でも通用すること”が、本来望ましい世界なのですから・・・。
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