愛とリビドー

好きな映画は?と尋ねられると、とりあえず、「仁義なき戦い」とか「パルプフィクション」とか言う私ですが、反対に普段は絶対に公言しないけども、実は大好きという映画が何本かあります。
その代表格が、"NINE 1/2 WEEKS"。
「ナインハーフ」です・・・

内容が内容だけに、好きだと言った途端、すさまじい誤解を招く作品かも知れませんが、
私にとっては、これほど感覚的に大好きで、いとおしい映画は無いのです。

だって、のっけから、我が愛するアル・グリーン "Love & Happiness"のさわりの部分が挿入されてるんですから。

 『愛と幸せ・・・それは人を迷わせ、迷いを解く・・・』

さすがは、後に牧師となる氏が生み出した、不朽の名曲・・・偉大な歌詞!

そして、あの映像美。シーンごとのコントラストの美しさは見事。
なにより、信じられないほど美しくチャーミングなキム・ベーシンガー。
この映画を初めて見た10代の時、こんなにセクシーでチャーミングな美女が世の中にいるなら、
いっそのこと男に生まれれば良かったと思ったほど・・・


世間では、性描写ばかりで中身が無いなどとも評されているようですが、とある男女の愛の形、その始まりから終わりを極めて感覚的に描いた作品に、ロジックを求める方がおかしいと思う私。
たしかに、かつて夜9時のロードショー番組で放映した時、今は亡き淀川長治氏が番組の冒頭で
「今夜は、お子様方は早くお布団に入って、お休みしましょうね~・・・(微笑)」と語ったほどの過激さ。

でも、本能のままの男女の姿は、どこか少年と少女のように無邪気でピュア。
人間が、とてもいとおしい生き物に見えるほど。
歳を取るごとに、モラルをわきまえることが当たり前になる大人たち。
その複雑な心の裏側にあるはずのリビドー。

でも、本能にゆだねた愛は、心とのバランスが取れなくなり、やがて終わりを迎えます。
そういった男女の無常観、愛とリビドーの哀しさが、この映画の本体・・・だと思います。

これだけは長年DVDを探していたのですが、実は廃盤になっていて、今ではイギリスでのみ生産しているのだそう。しかも、DVDの規格が日本とは異なる為、買うか迷ってるところです。

個人的に好きなシーンは、キッチンの冷蔵庫を開けたまま、次々に食べさせるくだり。
子どもみたいな無邪気さとエロティシズムが完全融合した、2人の「食事」。

面倒な理屈抜きに、本能のままに愛し合う姿は、とてつもなくプリミティブで、美しく また儚くもあります。
冒頭にアル・グリーンを持ってくるだけのことはある、ヒジョーに深い映画です。





Related Entries
  • COMMENT:2
  • TRACKBACK:0

2 Comments

アグラボ  

No title

偶然(^o^)
私も大好きな映画です
(確かに誤解を招きますねこの表現)

ボクシングをする以前の
ミッキーローク大ファンでして
殆どビデオを持ってました
あの映画の
可愛さはいいですね
近年のアメリを代表する
少々無味乾燥な可愛さとは違い

青年から大人へと変わり行く日々の
心地よい余韻がありますね

思い出したら
恋愛がしたくなってきました
(^^)

2008/12/18 (Thu) 23:10 | EDIT | REPLY |   

峰レア  

No title

あれま!(笑)
アグラボさんもお好きでしたか!
なるほど、ミッキーロークのファンなのですね。
あの頃はエンゼルハートとか、映画館で観て衝撃だったのを憶えてます。
どこか謎めいていて、雰囲気ある俳優さんですよね。

ナインハーフは手元にDVDが無いのが悔しいほど好きですが、
あの映画を見てると、恋愛ほど強烈な状態は無いという気がしますね。

>思い出したら
恋愛がしたくなってきました(^^)

ぜひ、すてきな恋をしてください☆

2008/12/24 (Wed) 00:38 | EDIT | REPLY |   

Post a comment