ブルーローズ(大倉陶園)



実は昨夜、久しぶりに「皇室」に関する夢を見ました。
見たというより、見せられた??という感覚でしたが…。

皇室に全く縁もゆかりも無い私が、唯一所有する皇室関連の品が、このコーヒーカップ。皇室御用達・『大倉陶園』の、「ブルーローズ(オールド)」です。

実は私は、圧倒的コーヒー党の主人とは対照的で、よほど美味しい珈琲じゃなければ飲んで具合悪くなるほど珈琲にデリケートな人間です。缶コーヒーを飲むなど考えられない。苦味系の美味しい焙煎コーヒーなら飲めます…、という嫌なヤツなのです。

そんな私が、珈琲の為の「カップ&ソーサー」に手を出すなど考えもしなかったのですが、ある時ひょんなことから本能にスイッチが入り、無知の勢いで「一目惚れ」したカップが、この「大倉陶園 《オールド・ブルーローズ》1928年発表作品」でした。

あの「ノリタケ」の設立メンバー・大倉孫兵衛の、『良きが上にも 良きものを…』という願いから設立された大倉陶園。皇室御用達、日本国迎賓館の食器揃という、そら恐ろしい高級ブランドだとも知らず、一発目から手を出した私…。(当人はブランド志向まったく無し)
ニット帽をかぶり トライバルなタンクトップを着た、どう見ても堅気な人間に見えない私が、仙台市内は某百貨店の「高級洋食器フロア」にある大倉陶園のコーナーをウロウロしている光景は、「自分史に残したいほど滑稽」だったと思います。

ウエッジウッドやロイヤル・コペンハーゲンなど、本場西洋の高級食器が堂々と陳列する中、フロアの片隅に静かに佇んでいた、深い蒼と白の「ブルーローズ」。
その深い白地に染められた切ないほど美しい青に、日本人の魂に宿る「悲哀」を感じてしまったのです。
後日そのルーツを調べてみたら、何かが見えてきました…。

ペリー来航以降、開国したばかりの江戸末期、日本の貨幣価値は低く、金銀も外国から安く買い取られている状態でした。そんな日本を憂慮していた「森村市左衛門」なる人物が、海外に流れた金を取り戻すべく開始した「輸出貿易」の切り札として設立したのが「日本陶器(現:ノリタケカンパニー)」。
この森村の意志に共鳴したのが、大倉孫兵衛でした。
最高級の「白い陶磁器」は、母国を救う想いから生み出されていたのでしょう。

この世に存在しない青い薔薇「ブルーローズ」は、日本の歴史に潜む「声無き慟哭」を、慈愛と共に美しく昇華させた素晴らしい美術品のような気がします…。
丁髷を切り、刀を捨てた日本人の魂に唯一刻まれた『誇り』が、白の陶磁器に染めこまれた「青い薔薇」に託されているような気がしてなりません。

それにしても、日本人の魂がテーマになると、何故こうも熱くなってしまうのでしょうか。本当に困ったものです。

★峰レアのHP 『SOUL JAM.』


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2 Comments

ゲスト様  

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AUTHOR:H2OEMAIL:URL:IP:218.226.101.191DATE:10/07/2006 01:49:54すごくきれいですね。ブルーローズの格調高さに思わず、はっとしました。やはり良い品には自ずから、気品がありますね。私もこんないいカップ&ソーサー使いたいなあ。

1999/11/30 (Tue) 00:00 | EDIT | REPLY |   

ゲスト様  

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AUTHOR:峰レアEMAIL:URL:IP:218.112.89.19DATE:10/07/2006 23:28:14H2O様、コメントありがとうございます!本当に、この気品には「ハッ」とさせられますよね。日本の漆器同様、良いものは黙っていても風格が漂っているものなんですね。私は、いつか「漆器で御飯を食べる生活をする」のが夢です…(笑)

1999/11/30 (Tue) 00:00 | EDIT | REPLY |   

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